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2015改訂【インストラクターのためのフィールドガイド講座【 知っておきたい青木ヶ原樹海の遷移過程について)(3)山梨植物研究第23号より。】

[更新日]: 2016年02月27日

2015改訂【インストラクターのためのフィールドガイド講座【 知っておきたい青木ヶ原樹海の遷移過程について)(3)山梨植物研究第23号より。】

青木ヶ原樹海の植生遷移について様々な議論があり、西湖蝙蝠穴の観察路に掲示した解説版では、青木ヶ原樹海の植生についてツガ、ヒノキの針葉樹林に広葉樹を交えた安定した極相林となっている。等の解説表記があり、現況とまったく異なった解説がなされている。
ここでは、山梨生物No44に報告された小林 岳「青木が原の植生について」を参考として「富士山世界遺産のための基礎調査」と「スギ原生林発見と調査」の結果とを対比して、青木ヶ原樹海の植生遷移の今後の方向性を探ってみる。

「図1」小林岳の青木ヶ原樹海の植生遷移図」
 図のように小林は青木が原樹海の植生遷移について、コケ層(始相)▷ 草原 ▷陽性の低木 ▷ アカマツを主とした陽樹林 ▷ 現在の林(中間層)ツガを主とした半陰樹・下生に常緑広葉樹 ▷ 半陰樹の倒伏や世代による森林に広葉樹が侵入 ▷ 陰樹・半陰樹混交林 ▷ ブナ林(極相)下生にスズタケ、の様な遷移パターンを示し、青木ヶ原溶岩流出後約2000年の遷移過程を経てブナを主とした極相林に遷移し、その遷移過程は以外に早いかも知れないと述べている。しかし、現況調査の結果では気候的要素、地質的要素、周辺の環境的要素を総合的な調査を踏まえて考えた場合に小林の示す遷移過程とは異なった遷移を示すであろうと考えられる。植生は土壌的要素・気候的要素・環境的要素などによって一般的に想定される模式的遷移とは違った経過を辿るためである。


「青木ヶ原樹海の成立について」

「図2」富士山周辺の地形と東西を迂回・滞留する太平洋からの暖気流

「図2」富士山周辺の地形と東西を迂回・滞留する太平洋からの暖気流

「図4」アカマツ林に繁殖する落葉広葉樹の優占する植生(アア溶岩土壌)現在はアカマツの古損木が目立つ

「図4」アカマツ林に繁殖する落葉広葉樹の優占する植生(アア溶岩土壌)現在はアカマツの古損木が目立つ

青木ヶ原樹海の植生遷移について
About the vegetation succession of the field of Aoki sea of trees
渡辺長敬

はじめに

 山梨生物No44(※1)「青木が原の植生について.小林 岳(1988)」「図1青木ヶ原の植生の遷移」ではその植生の遷移過程について次のように述べている。熔岩流上に発達する森林の遷移は、コケ層(始相) ⇨ 草原 ⇨ 陽性の低木 ⇨ アカマツを主とした陽樹林 ⇨ 現在の林(ツガを主とした半陰樹林、下生に常緑広葉低木)⇨ 半陰樹の倒伏や世代による疎林に広葉樹が侵入 ⇨ 陰樹、半陰樹混交林 ⇨ ブナ(極相)下生にスズタケの模式図を示し、青木ヶ原熔岩流流出後約2,000年の遷移過程を経てブナを主とした極相林に遷移し、その遷移過程は以外と早いかも知れないと述べている。
筆者は青木ヶ原樹海の植生遷移について小林の指摘する模式図の様な遷移に疑問を持ち、20数年間、観察を継続してきた結果、一定の方向性を見いだした。富士山周辺の環境は火山性土壌(溶岩・スコリア)であることから、土壌の保水力と富士山周辺を迂回する気流とに関係し、これらの要素が森林の遷移に大きく影響を与えているものと考えられることから、遷移過程について観察から得られた知見を述べてみる。

1 青木ヶ原樹海の成立について
 富士山は3,000mを超える日本唯一の高山であり、周辺の箱根山地、丹沢山地、御正体山地、御坂山塊、天子山地さらに南面に愛鷹山を配し、これらの山体によって周囲を囲まれた特徴的な地形となっている「図2」。この地形では絶えず太平洋側からの暖気流を受けて、高海抜の富士山に遮られて気流は富士山の東西を迂回し、周囲を囲む山体によって遮られ、標高1,000m付近の冷気に冷やされて朝夕、常に霧の発生しやすい環境を富士山の東西に作り出している。
迂回した気流は東の山中湖周辺と西の朝霧高原〜青木ヶ原樹海周辺に霧を発生させ、北面の河口湖周辺にまでは達しない。この空中湿度の高い環境に広大な青木ヶ原熔岩流を流出した噴火は、西暦864年の長尾山からの噴火と言われていたが、近年の調査によって長尾山〜大室山を中心とした複数の割目火口からの噴火によるものであることが解明され、現在までに12ヶ所の噴火口から流出したことが解ってきた。青木ヶ原樹海とほぼ同時期の西暦800年代に噴出した北面の、剣丸尾熔岩流上では青木ヶ原樹海よりも遷移初期の赤松林が現存していることも、迂回する気流の届かない北面のやや乾燥した環境が遷移の遅れをもたらした要因でもあると考えられる。青木ヶ原樹海はこのような富士山の創り出した特殊な環境の下で成立しているものと考えられる。
また、青木ヶ原熔岩流上には熔岩洞窟を形成しやすい、パ・ホイホイ熔岩と気泡を多く含むアア溶岩を流出した複数の噴火口からの熔岩流上では土壌によって違った植生がみられる。富士山周辺では気流と風環境、噴出熔岩の流動性と土壌の保水力に違いが見られることも、植生の遷移に大きく影響したものと考えられる。

「図4」河口湖と山中湖の年間平均日照時間の比較

「図3」河口湖と山中湖・白糸との年間平均降水量の比較

「熔岩流台地に草原は発達するか」「軽水熔岩流と石塚熔岩流の植生の違い」

「図7」熔岩台地に侵入したミヤマハナゴケ、シモフリゴケ、スナゴケ等の初期植生」次第に草本や陽性低木が侵入する。

「図7」熔岩台地に侵入したミヤマハナゴケ、シモフリゴケ、スナゴケ等の初期植生」次第に草本や陽性低木が侵入する。

「図9」スコリア土壌に発達したイヌブナ林の林相。

「図9」スコリア土壌に発達したイヌブナ林の林相。

2 熔岩流台地に草原は発達するか
 富士山の山体と周辺を含めて噴火による撹乱期を経て発達した初期植生はミヤマハナゴケ、シモフリゴケ、スナゴケ、イワダレゴケ等のコケ類の繁殖による土壌形成が徐々に進行するが、溶岩流土壌とスコリアの堆積土壌ではその後の遷移過程に大きな差異が見られる。
 スコリアの堆積地のみが草原に移行し、熔岩台地では草原の発達は見られない。唯一、熔岩台地で草原が発達している地域は人為的撹乱(火入れ)の行なわれている北富士演習場の一部の地域のみであり、他の溶岩流土壌では草原は確認されていない。
 人為的撹乱の行なわれている北富士演習場の熔岩流土壌(鷹丸尾溶岩流・桧丸尾溶岩流)では、常緑性の植物群落は皆無で、鷹丸尾熔岩流の末端にある、天然記念物「ハリモミ純林」では野火による撹乱地域でアカマツ林が存在しハリモミの稚樹が亜高木層を再生し、ハリモミ純林はコナラ、ミズナラを主とした落葉広葉樹林に遷移する過程にあり、ハリモミは末期を迎えた衰退期に入っている。この地域は富士山を迂回する暖気流による空中湿度の高い地域であるが、アア熔岩流土壌であるためか、陽樹林 ⇨ ハリモミ純林 ⇨ 落葉広葉樹林へ遷移している。
 冬期に地上部が枯れて光合成の停止状態にある草本植物の生育には土壌形成と適度な保水力が必要であり、熔岩台地である青木ヶ原樹海や鷹丸尾・剣丸尾における過去の遷移過程に草原は存在しなかったとする見方が妥当であろう。


3 軽水熔岩流と石塚熔岩流の植生の違い
 青木ヶ原熔岩流は軽水熔岩流(軽水噴火口)と神座熔岩流(神座噴火口)上には多くの熔岩洞穴が見られる。溶岩洞穴は気泡を多く含んだアア溶岩では形成されにくいため、気泡の緻密な流動性の高い、パ・ホイホイ溶岩中に形成される。また噴火口直下にも多く見られる。「図8」長尾・軽水熔岩流では軽水風穴・神座風穴・富士風穴群・富岳風穴・鳴沢氷穴・西湖蝙蝠穴及び西湖風穴群がパ−ホイホイ溶岩である。アア溶岩は主に石塚熔岩流(石塚噴火口)、大杉熔岩流(大杉噴火口)、逢坂熔岩流(逢坂噴火口)で形成されていて、噴火口直下以外には溶岩洞窟は存在せず、この熔岩流上には落葉広葉樹林が発達しカエデ類、シデ類、ミズナラ等の落葉広葉樹にアセビ・ソヨゴ・クロソヨゴなどの樹林が見られ、ツガ、ヒノキが混生しアカマツが残存した森林となっていている。
 熔岩流の末端付近ではアア溶岩台地が多く、ここではアカマツ林が残存し、ヒノキ・ツガ等の亜高木・低木は希で、カエデ類・シデ類・ミズナラやホツツジ・ネジキ・ミツバツツジ等のツツジ科の仲間が多く生育する陽樹林となっている。熔岩流の末端地域では古来より生活に活用され、人為的撹乱が生じたこともアカマツ林残存の原因でもある。

4 熔岩流上の赤松林の遷移について
 小林岳はアカマツの陽樹林はツガを主とした半陰樹林に遷移すると述べているが、山梨植物研究第23号「青木ヶ原樹海の植生」対象番号4の植生調査表に見られる赤松林の現況は、枯死したアカマツの老木が多く、この調査区では枯死を含むアカマツの高木が18本に対してゴヨウマツ1本、ツガ1本が生育する他、ミズメ、リョウブ、ミズナラ、アオダモ、コミネカエデ、ヒトツバカエデ、ネジキ等の落葉広葉樹の亜高木・低木の優占する植生となっている。これは、アカマツの発達するアア溶岩による土壌では、ヒノキやツガ等の針葉樹林には遷移することなく、次世代は落葉広葉高木を中心とした森林に遷移することを示唆しているもので、小林の指摘する植生とは異なった遷移過程を示している。

5 熔岩流土壌にブナの極相林は発達するか
 小林岳は青木ヶ原樹海のクライマックスはブナ林の下生にスズタケの極相林をイメージしているが、山梨植物研究第23号「青木ヶ原樹海の植生」対象番号5植生調査表に見られる「イヌブナ林」の現況は青木ヶ原熔岩流に覆われていない新富士火山、中期熔岩流によるスコリアの堆積土壌である。ここではミズナラ・イヌブナの落葉広葉高木の優占する森林が発達していて、コミネカエデ、ウリハダカエデ、イタヤカエデ、サワシバ、ミズキの高木にヒノキ、ウラジロモミの高木が僅かに見られ、周辺にはウラジロモミの枯損木が多い。また亜高木・低木にカエデ類、シデ類の他、ブナ、イヌブナ、アズキナシ、カマツカ、イタヤカエデ、ミズナラ等の落葉広葉樹が優先している。
 また下生の草本層にアズマネザサが優占し、草本層にミズナラ、コミネカエデ、イヌブナ、チゴユリ、ミヤマウズラ、ツルアリドウシ等が生育している。周辺にはスズタケの侵入も見られるなど、ブナの極相林に移行する過程であることがうかがえる。 
 この様に富士山周辺の山地帯でブナの森林に移行できる環境は熔岩台地ではなくスコリアの堆積土壌で、しかも、東西の空中湿度の高い環境でのみ可能であることが植生調査の結果でも明らかである。

「図8」青木ヶ原熔岩流地形図(熔岩流総面積37.927㎡2009年50m間隔で踏査GPSデータ実測 国土地理院地図ソフトを使用(2010.12.12作成・渡辺長敬))

「パ・ホイホイ溶岩土壌における森林の遷移」

「図10」凹地の左岸と右岸の植生の違い、左岸に植生の発達がみられ、右岸は強風を受けて乾燥するためか、初期植生が目立つ。

「図10」凹地の左岸と右岸の植生の違い、左岸に植生の発達がみられ、右岸は強風を受けて乾燥するためか、初期植生が目立つ。

「図11」青木ヶ原樹海の凹地、東向き斜面に生育するトガスグリの群落(絶滅危惧種、ユキノシタ科)

「図11」青木ヶ原樹海の凹地、東向き斜面に生育するトガスグリの群落(絶滅危惧種、ユキノシタ科)

6 パ・ホイホイ溶岩土壌における森林の遷移
 山梨植物研究第23号「青木ヶ原樹海の植生」対象番号1・2・3植生調査表に見られるように高木にヒノキ・ツガの発達した地域は多くの溶岩洞穴の存在するパ・ホイホイ溶岩土壌である。ここでは高木層をツガ、ヒノキが占め、亜高木,低木にツガ・ヒノキは少なく落葉広葉樹のシデ類・アオダモ・カエデ類・ミズナラ・ネジキ・ヒロハツリバナ・タカノツメなどの生育比率が高く、世代交代は落葉広葉樹林への遷移がうかがえる。
 対象番号4のスコリア土壌以外の溶岩土壌ではブナの極相林に見られる。特徴的な下生植物のササ類(アズマネザサ、スズタケ)は根茎を長く伸ばして生育することから、土壌形成の貧弱な溶岩土壌では生育に限界があり、青木ヶ原熔岩流土壌ではミズナラの優占する森林がクライマックスとなる要素を含んでいるものと考えられる。

「富士山周辺の植生と風環境」

「図12」カエデの古木の東側樹幹に着生したツリシュスラン(絶滅危惧種、ラン科)

「図12」カエデの古木の東側樹幹に着生したツリシュスラン(絶滅危惧種、ラン科)

富士山を迂回し朝夕、霧を発生させ、青木ヶ原樹海に迫る暖気流(富士山お中道より)

富士山を迂回し朝夕、霧を発生させ、青木ヶ原樹海に迫る暖気流(富士山お中道より)

7 富士山周辺の植生と風環境
 富士山には無数の噴火口や溶岩流出によって凹凸のある台地が広がっている。このような台地では常に吹き付ける偏西風の影響を受けて凸地では西向きの斜面は強風によって積雪は吹き飛ばされて地肌は剥き出しとなり、乾燥した環境である。凹地では東向き斜面に強風によって運ばれた雪が堆積し雪田的な環境となって植物群落が発達しているが、西向きの斜面では風によって吹き飛ばされるため、地表は剥き出しとなり乾燥した環境となっている。このため、富士山の高山帯では西向き斜面では積雪は無く常に乾燥した環境であることから植生の遷移は遅くミヤマハナゴケ、シモフリゴケ、スナゴケ等の初期植生が見られる「図10」。一歩東向き斜面に入ると、高山性草本群落が見られ、ダケカンバ、ミヤマハンノキ、カラマツ矮性林等が発達している。「図11」これらは沢沿いの地形に顕著に見られ、山頂に向かって長く伸びた半島状の植生を作り出している。また、富士山における風環境は種子運搬との関係でも西向き斜面では吹き上げる風環境となって種子は上に運ばれ、東向き斜面では吹き下ろす風環境によって上部への種子運搬には障害となっているため、富士山の植生は西高東低の植物分布を示していて、ヤマホタルブクロやカラマツ矮性群落では東西の垂直分布差は400m以上にもなる。
 この他、青木ヶ原樹海等の山地帯でも、風環境は樹木に着生する着生植物にも現れている。
着生種の多くは常に風を受ける樹木の西側には見られず、風下の東側に着生している場合が多く、RDB調査のデータでもツリシュスラン、スギラン、ヤシャビシャク、マツノハマンネングサ、フガクスズムシソウ、オシャグジデンダなどの着生が見られる。凹地においても東向き斜面にはイチヨウラン、アリドウシラン、ツルアリドウシ、コイチヨウラン、バイカオウレン、トガスグリなどが生育していて西向き斜面では殆ど見られないなど、富士山周辺の植物分布は風環境による影響を強くうけているものと考えられる。「図12」




「まとめ」&参考文献

青木ヶ原樹海と周囲の山体(左の湖は西湖)十二ヶ岳〜御坂山塊、天子山地、正面右奥は丹沢山地と山中湖方面

青木ヶ原樹海と周囲の山体(左の湖は西湖)十二ヶ岳〜御坂山塊、天子山地、正面右奥は丹沢山地と山中湖方面

8 まとめ 
 青木ヶ原熔岩流上における植生の遷移は小林岳の示したような遷移過程は熔岩流土壌では困難であり、スコリアの堆積土壌でのみ可能と考えられる。熔岩流土壌のパ・ホイホイ溶岩土壌とアア溶岩土壌では現存植生調査の結果からも前者ではヒノキ・ツガ林を形成し次世代を落葉広葉樹優占の森林に、後者では赤松林を形成し、次世代を落葉広葉樹及び常緑広葉低木林に遷移し、両者ともにクライマックスは落葉広葉樹林のミズナラ林に遷移するものと考えられる。これらは、熔岩流土壌の保水力と深く関係し、熔岩流土壌では極相となる低木・草本層の優占種、ササ類の侵入できる環境とならないことが主要因でもある。この他、富士山における風環境は太平洋側からの暖気流による影響を受けて、空中湿度の高い東西の地域(山中湖周辺と青木ヶ原樹海周辺)にやや湿潤な環境をもたらしているが、東の山中湖周辺では富士山噴火によるスコリアの堆積が多く、初期植生は草原 ⇨ 低木林 ⇨ 陽樹林 ⇨ 陰樹林 ⇨ ブナ極相の遷移を示すが、鷹丸尾のような熔岩台地では現況もカシワ、ミズナラの落葉広葉樹林で草原の成立は難しく、アア溶岩土壌であることから初期植生は地衣、コケ類 ⇨ アカマツ陽樹林 ⇨ 落葉広葉樹林 ⇨ 極相はミズナラ林に遷移するものと考えられる。
富士山の山地帯での植生遷移は次のような3パターンを示している。
① スコリアの堆積土壌ではクライマックスはブナの極相に遷移するパターンを示している。
② パー・ホイホイ溶岩土壌では草原は成立せず、ツガ、ヒノキを主とする森林から落葉広葉樹林を経てクライマックスはミズナラの森林に遷移するパターンを示している。
③ アア溶岩土壌では草原は成立せず、アカマツ陽樹林〜落葉広葉樹と常緑広葉樹の低木林を経て落葉広葉樹林、クライマックスはミズナラの林に遷移するパターンを示している。
④ 補:熔岩流土壌に厚い腐蝕土層が形成される時期(数万年後)にはブナの極相を形成することも考えられるが、噴火等による撹乱を生じない場合にのみ可能であろうと考える。


「参考文献」
中込史朗・大久保栄治・渡辺長敬他 山梨植物研究第23号「青木ヶ原樹海の植生」P11〜P33(2009)
小林 岳  山梨生物No44「青木が原の植生について」P1〜P7 (1988)
渡辺長敬  青木ヶ原樹海の植生P•P•t (2010)
渡辺長敬  山梨植物研究第20号「富士北麓の植生のちがいのおもしろさ」P16(2008)
渡辺長敬・三木 廣他、山梨植物研究第22号「青木ヶ原熔岩流に埋もれた剗の海の全容は」(2007)
渡辺長敬  日本洞窟学会学術講演要旨「現存植生と熔岩樹型分布から見た青木ヶ原丸尾東縁とジラ
      ゴンノ丸尾溶岩について」P4〜P5 (2002)
渡辺長敬•槙田但人 日本洞窟学会学術講演要旨「柏原溶岩樹形群の樹形形成樹木と樹林帯について」   
      (1997)
渡辺長敬・三木廣「青木ヶ原樹海の溶岩樹型群の分析と剗の海との関連性」(2006)



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