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エコツアーガイドライン

エコツアーガイドライン

1.このガイドラインの目的
    ◯このガイドラインは、青木ケ原樹海等の原生的な自然環境を保全し、その適正かつ持続的な利用を図るため、エコツアー等の目的で対象エリアに立ち入る団体、事業者、ツアー参加者等が遵守すべき事項として、保全すべき区域や利用形態等に関しルールを定めるものである。
    ◯なお、あわせて、このガイドラインにより、青木ケ原樹海等における質の高いエコツーリズムの推進を図るものとする。
2.このガイドラインの対象
    ◯エリア=「青木ケ原樹海等」とは:青木ケ原熔岩流の上に広がる約30平方キロメートルのいわゆる原生林を中心として、大室山から御庭、奥庭までの原生的なエリアを対象とする。
    ◯「エコツアー」とは:参加者を募って(あるいは「会員等によって」「旅行業者の催行する観光旅行、学校団体旅行、や民間団体、公共団体、個人事業者が実施する事業として」)、その参加者を現地に案内、引率し、その自然環境、景観、動植物、生態系を理解、鑑賞または体験させることを内容とするツアー・イベントなどを指す。
    ◯遵守すべき主体は:「エコツアー」を実施する団体、個人事業者及び、その「エコツアー」への参加者(旅行者)とする。
    (注1)原生的な自然環境とは=西暦864年に噴出した青木ケ原熔岩など、新期熔岩流(2200年前以降に噴出した熔岩)を中心に、新、旧期スコリア丘など、富士山の火山活動に強い影響を受けた地形、地質、あるいは気象条件によって形成された、固有性、特殊性、多様性の高い自然環境をいう。
    (注2)適正かつ持続的な利用とは=固有性、特殊性の高い生物種のエリア内からの消滅、それにつながる個体数、生息域の減少、生物多様性の低下、回復に時間のかかる生態系の毀損、特定の生物種の進入、増加、などを引き起こさない利用をいう。
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エコツアーガイドライン

1.質の高いガイダンス
    1−1 ガイドの同行
  • ◯青木ケ原樹海等に立ち入りエコツアーを実施する際には、ガイドが必ず同行するものとする。
  • ◯ガイドは、当該エリアの自然環境や歴史文化等についての豊かな知識と自然保護への深い理解を有し環境教育ができるものでなければならない。
    1−2 ガイドラインの熟知
  • ◯各事業者は、このガイドラインの目的・内容をガイドに熟知させかつ遵守させるよう、責任をもってガイドの研修を行わなくてはならない。
    1−3 事前オリエンテーションの実施
  • ◯ガイド及び事業者は、ツアーの開始前にエコツアーの参加者に対して、環境への負荷軽減や安全面の心構えなどについて説明を行わなくてはならない。
    1−4 ガイドの資質向上
  • ◯ガイドは、エコツアー参加者に対して質の高いガイダンスを提供するため、常に、新しい知識や参加者を楽しませる技術の習得など自己啓発に心がけなければならない。
  • ◯事業者等は、日ごろから、ガイドの資質向上を促進するため、各種研修や内部評価の実施に努めなければならない。
2.踏圧被害の回避、貴重な生態系の保全
    2−1 利用可能ルート等の限定
  • ◯多数の人間の立ち入りに伴う踏みつけ等による植生や熔岩地形の損傷を極力防止し、貴重な動植物等の生態系を将来にわたって保全するため、エコツアーに利用できるルート、洞窟は、別途配布する詳細図及び全体図の通りとする。(ただし、安全面から入洞の禁止されている洞窟を除く)。
  • ◯精進口登山道、整備された遊歩道(東海自然歩道を含む)、林道(旧搬出路を含む)はルートを外れない限り利用可能とする。
  • ◯大室山麓ブナ広場は利用可能とする。ただし、ブナ広場の通過時あるいは滞留時における植生部分に対する踏み付けが起こらないよう、参加者への注意を十分に促すこと。
  • ◯コウモリ類が利用している洞窟は原則的に利用不可とし、特に大室風穴第一、神座風穴については、生態系保全の必要性から入洞不可とする。
  • ◯利用可能ルート等については、青木ケ原樹海等の生態系やその保全に関する科学的知見の収集を進め、最新の情報に基づきながら柔軟に見直しを行うものとする。
    2−2 各自業者等における利用者数上限の設定
  • ◯青木ケ原樹海等においてエコツアーを実施する事業者及び団体等は、それぞれ1ルート1日あたりの利用者数に上限を予め設定し、その範囲内で、エコツアーを実施することとする。
  • ◯各事業者、団体等は、上記により設定した上限利用者数について、予め、関係行政機関等に届けでるとともに、ルート毎の利用実績についても、集計、報告することとする。
    2−3 繁殖期等のエコツアー自粛
  • ◯繁殖期や越冬期等、生物種によって特に人の影響に対して感受性の高い時期が考えられる場合には、エコツアーを自粛するなど格段の配慮に努めることとする。
    2−4 1団体(1グループ)あたりの参加人数、ガイドの数
  • ◯1団体(1グループ)あたりの参加人数は、環境への負荷軽減やガイドの掌握力を勘案し、最大20〜25名を目安とする。
  • ◯1団体(1グループ)あたりのガイドの数は、参加者概ね10名につき1名を目安に配置する。
    2−5 1列歩行の励行、解説時等の拡幅禁止
  • ◯ガイドは登山道、整備された遊歩道等、林道等、ブナ広場以外においては原則として参加者を1列で歩かせる。
  • ◯ガイドは立ち止まって自然解説を行う際も、参加者に列を崩させたり、拡幅させたりしない。
  • ◯他団体(グループ)とのすれ違い時においても、参加者がルートからはみださないよう十分注意を払う。
    2−6 夜間の実施
  • ◯夜行性動物への影響、参加者の事故防止のため、夜間のエコツアー実施は、極力控えることとする。
3.ガイドの禁止行為
    3−1 マーキング
  • ◯ガイド、事業者は、ルートの目印として、樹木にテープやペイント等によるマーキング行為は絶対しない。
  • ◯発見したマーキングの痕跡はその都度取り除くよう心がける。
    3−2 ゴミの持込等
  • ◯ガイドは、自身及び参加者がゴミを残さない、持ち込まないよう徹底する。
  • ◯ガイドは、自身及び参加者がゴミ袋を携行するよう努め、万一ゴミを発見した際は回収を励行する。
    3−3 動植物の採取、樹木の伐採等
  • ◯ガイドは、動植物の採取、樹木の伐採、枝折り、熔岩、岩石、土壌など一切の自然物の採取を絶対行わないとともに、参加者にも行わせない。
    3−4 喫煙、飲酒
  • ◯ガイドは、エコツアー実施中に喫煙、飲酒を行わないとともに、参加者にも行わせない。
    3−5 焚き火、野営
  • ◯エリア内においては、定められた場所以外で、焚き火、野営を行ってはならない、また参加者にもその旨徹底させる。
    3−6 野外排泄
  • ◯エリア内においては、トイレ以外の場所で野外排泄は行ってはならない、また参加者にもその旨徹底させる。
  • ◯ガイドは、万一の必要に備え、携帯トイレを携行するなど適切な対応を行う。
4.安全対策
    4−1 安全管理
  • ◯事業者及びガイドは、参加者の安全対策に万全を期すとともに、富士山の噴火を含めた非常時における危機管理体制を整えておく。
  • ◯エコツアーの企画、実施にあたり無理な日程設定や危険なメニューの盛り込みは行わない。
    4−2 保険加入
  • ◯事業者は万一の場合に備え、賠償保険等に加入するとともに、参加者に対し、その旨を明示する。
    4−3 救急体制
  • ◯ガイドは応急手当ての技術を身につけるとともに、救急薬品などを携行する。
  • ◯参加者にけが人、急病人が出た場合の、地元病院、消防との連携による速やかな救急体制を確保する。
5.遵守体制の担保
    5−1 事業者・ガイドの身分明示
  • ◯このガイドラインを遵守している事業者の証として、エコツアー実施の際、腕章及び名札を付ける事により、事業者、団体名及び身分を明らかにする。
    5−2 他の事業者、団体等との遭遇時の対応
  • ◯エコツアーを実施している他の事業者・団体と遭遇した際は、挨拶を交わすなど友好的に接するとともに、相互にこのガイドラインを遵守しているか確認する。
  • ◯その事業者・団体が、このガイドラインを知らない場合、その周知に努めるとともに、その団体に関する情報について関係行政機関に随時連絡する。
    5−3 違反行為発見時の対応
  • ◯青木ケ原樹海等において、環境保全上不適切な活動・行為(焚き火、野営、採取、不法投棄等)に遭遇した場合は、このガイドラインの内容を説明した上で、誠意ある態度で相手方に対し当該行為の中止を呼びかけるとともに、なるべく早期に関係行政機関へ通報する。
6.適正手続きの履行
    6−1 入山許可手続き
  • ◯このガイドラインで定めた利用可能なルートを、エコツアー実施のために使用する場合は、事前に入山許可申請書(吉田林務環境部県有林課あて)を提出し、許可を得ることとする。(ただし、精進口登山道や整備された遊歩道、林道のみを利用する場合はこの限りでない)
  • ◯上記の入山許可にあたり、このガイドライン遵守を条件とする。
  • ◯エコツアーの実施に際し、上記許可書の写しを携行する。
7.持続可能性の担保、その他
    7−1 利用ルート等の検証調査
  • ◯各事業者・団体等は、自らが利用しているルート及び熔岩洞穴エリアの保全について、それぞれ責任を持つとともに、定期的に現場の検証調査を行うなど、エコツアー利用による、環境負荷等の影響を常にチェックしなければならない。
  • ◯上記調査の結果は、遅滞無く関係行政機関等に報告するとともに、環境保全上支障がある場合は、速やかに従前の利用形態を見直すなど改善処置を講ずる。
    7−2 環境保全のための利益還元システムへの参画
  • ◯各事業者、団体等は、利用エリアの環境保全を将来にわたって担保し、よって持続可能なツーリズムを実現するための仕組みを構築し、これを維持するため、エコツアーによる収益の一部を還元していくための取り組みを進めることとする。
    7−3 地域経済への貢献、地域住民との協調
  • ◯各事業者、団体等は、エコツアーの実施を通して、地域の産業や経済活動の活性化に資するよう地域と連携を図るとともに、地域住民を対象としたエコツアーを提供するなど、日ごろからその事業活動に対し、十分な理解と協力が得られるよう十分配慮しなければならない。
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エコツアーガイドライン

1.踏圧被害の回避、貴重な生態系の保全
    ◯登山道、遊歩道等このガイドラインで決められたルートを決して外れない。
    ◯足下の植物や樹木の根元、生き物を踏みつけないよう細心の注意を払いながら歩行する。
    ◯ルートの幅が限られているところでは1列歩行を守り、他団体等とのすれ違い時には、ルートをはみ出して周辺の植生等を踏みつけないよう十分注意する。
    ◯ガイドの自然解説などを聞くときなどは、列を崩したり広がったりせず、1列歩行の態勢のままでガイドの声に注意深く耳を傾ける。
2.禁止行為、次のような行為は行わない
    ◯ゴミのポイ捨て、放置、ゴミの持込
    ◯喫煙、飲酒
    ◯動植物の採取、踏みつけ、樹木の伐採、枝折り
    ◯目印をつける、落書き
    ◯大声をだす、音響装置の持込など生き物を脅かすこと
    ◯ペットなどの動物持込、外部からの植物・種子持込み
    ◯野生動物の餌付け、食べ物等の放置
    ◯焚き火、野営
3.エコツアーへの参加姿勢
    ◯常にガイドの指示に耳を傾け、それに従う
    ◯事前にトイレをすませ、野外排泄をしない、(万一の場合は携帯トイレを使用)
    ◯ゴミ袋を携行するなど、環境保全を積極的に理解、実践するとともに、エコツアーへの参加を通して、地域の自然や文化について積極的に学ぶ姿勢を養う
    ◯体調管理に心がけ、自らの体力を過信したり、無理なことはしない
    ◯周囲の安全に注意し、危険な行為は決して行わない
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附則

1.施行年月日
    ◯このガイドラインは、平成16年7月1日から施行する。
2.新期参入事業者への周知、徹底
    ◯このガイドラインの対象エリアをエコツアーに利用するため、新たに参入する事業者等に対し、関係事業者・団体及び関係行政機関は、常にこのガイドラインの普及・定着に向け、周知・徹底を図ることとする。
    ◯エコツアー以外の目的で、このガイドラインの対象エリアに立ち入る団体及び個人に対しても、関係事業者・団体及び関係行政機関は、あらゆる機会を活用し積極的にガイドラインの周知・徹底に努めるものとする。
3.違反事業者等への措置
    ◯このガイドラインに違反する行為が確認された事業者・団体等に対してはその是正に向けた適時適切な処置を随時講ずることとする。
    ◯特に違反行為を繰り返すなど悪質な事業者に対しては、その名称を公表するなどの措置を講ずるものとする。
4.ガイドラインの見直し、改定
    ◯このガイドラインは、現地の自然環境や社会情勢等の変化に応じて、敵宣見直しを行い、最新の内容に改定していくものとする。
5.「富士山青木ケ原樹海等エコツアーガイドライン推進協議会」の設置
    ◯このガイドラインの適正かつ実効性ある運用を図るため、遵守態勢の確立、新規参入者への周知・徹底、違反事業者への措置、ガイドラインの見直し・改定など、ガイドラインの運用上必要な細則について、関係事業者・団体及び関係行政機関等による協議・推進組織として「富士山青木ケ原樹海等エコツアーガイドライン推進協議会」(以下協議会という)を設置する。
    ◯協議会の設置要綱は別に定める。
    ◯なお協議会の設置に伴い「富士山青木ケ原樹海等エコツアーガイドライン策定検討会」は解散する。

富士山自然学校事務局
〒401-0320 山梨県南都留郡鳴沢村2311-1
渡 辺 長 敬
TEL:0555-85-2386

問い合わせ


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